生成AIを「使わなきゃ」で終わらせない。AI LT会で感じた「試せる環境」の大切さ
こんにちは、チャイフ(@chaif_123)です。
8月末、OneStepのMeetupで「AI LT会」が開催されました。
生成AIをテーマにしたライトニングトーク会で、おはるさん、ほくそんさん、そして僕の3人が登壇。それぞれが普段どのように生成AIを使っているのかを発表しました。
同じ「生成AI」というテーマでも、使い方は三者三様。
日々の記録に使う人もいれば、仕事やプライベートの調べものに使う人もいる。さらには、自分にとって理想的なツールを作るために使っている人もいました。
それぞれの発表を聞くなかで、生成AIそのものの便利さだけでなく、新しいものを試せる環境の大切さを改めて感じました。
そんな話をします。
それでは!
Notion AIで「行動」だけでなく「思考」も記録する
おはるさんの発表は、Notion AIを活用して日々の作業ログを残すというものでした。
印象的だったのは、きれいに整理して入力しなくても、ざっくりと説明すればAIがある程度意図をくみ取ってくれるという話です。
記録する内容も、「今日は何をした」という単純な行動だけではありません。
そのときに浮かんだアイデアや、取り組んでいる最中に感じたことなども一緒にメモするそうです。
行動の記録だけなら、一般的なタスク管理ツールでもできます。ただ、そのときの考えや感情まで残しておけば、あとから振り返ったときに「なぜその行動をしたのか」まで思い出しやすくなります。
僕自身、Notion AIを使ったことはありますが、「日々の行動ログを取る」という発想はありませんでした。
Notion AIが実装される前には、Notionを使って日記をつけていた時期もあります。ただ、パソコンから毎回手入力するのが面倒だと感じていました。
当時は、記録するためにわざわざNotionを開き、文章を考えて、キーボードで入力する必要がありました。これ、毎日となると地味にハードルが高いんですよね。
でも、今なら状況は少し違います。
スマートフォンの音声入力で思いついたことをざっくり残し、整理する部分はNotion AIに手伝ってもらう。そんな使い方なら、以前よりも少ない負担で記録を続けられそうです。
AIを使うことで、記録の質を高めるだけでなく、記録を始めるハードルそのものを下げられる。
おはるさんの発表を聞いて、そんな可能性を感じました。
生成AIを「便利なもの」としてだけ捉えていいのか
僕の発表では、仕事とプライベートでの生成AIの使い分けについて話しました。
なかでも具体例として取り上げたのが、飲食店探しです。
条件をいくつか伝えて候補を出してもらったり、それぞれのお店を比較してもらったりと、プライベートでも生成AIを使う機会が増えています。
自分だけで検索すると、どうしても知っている店や上位に表示された店から選びがちです。生成AIに相談すると、自分では思いつかなかった条件や選択肢が出てくることがあります。
あと、「生成AIについて思っていること」についても発表しました。
僕は基本的に、生成AIをポジティブに捉えています。
今まで自分にはできなかったことができるようになったり、面倒だった作業に着手しやすくなったりする。使い方次第で、人間のできることを増やしてくれる存在だと思っています。
一方で、何でも無条件に肯定しているわけではありません。
生成AIによって大量に作られた、質の低いコンテンツを指す「AI slop」という言葉もあります。もっともらしいけれど中身がなかったり、誰かの役に立つことよりも、とにかく大量に公開することが優先されていたりするコンテンツです。
生成AIは、できることを増やしてくれます。
ただし、できることが増えることと、やるべきことが増えることは別の話です。
何を作るのか。何のために使うのか。出力された内容を、そのまま世の中に出していいのか。
最後に判断するのは、やはり使う側の人間です。
便利だからこそ、使い方に対する姿勢も今まで以上に問われるんだろうなと思います。
既存のツールに仕事を合わせなくてもいい
ほくそんさんの発表では、複数の自作ツールを組み合わせて、自分にとって理想的な開発環境を構築している様子が紹介されました。
紹介されていたのはおそらく一部で、タスク管理、思考整理、フォルダ管理などのツールです。
どれも、自分が仕事を進めやすいように、自分の好きな形で作られていました。
これを見て、僕はけっこう衝撃を受けました。他にも衝撃を受けたOneStepメンバーも多いのではないでしょうか。
普段の仕事では、ExcelやPowerPoint、Notionなど、すでに存在しているツールを「どう使うか」と考えがちです。
もちろん、それらは便利です。多くの人が使っているからこそ、情報共有もしやすいですし、使い方を調べればたくさんの事例も出てきます。
ただ、順番が逆になっていることもあります。
本来は、自分やチームにとってベストな仕事の進め方が先にあるはずです。その進め方を実現するためにツールを使う。
ところが実際には、理想的なツールが存在しないために、既存のツールでできる範囲に仕事の進め方を合わせていることも少なくありません。
「本当はこうしたいけれど、Excelでは難しいから諦める」
「この情報を一か所にまとめたいけれど、ちょうどいいツールがない」
そんな小さな妥協を、僕たちは思っている以上に積み重ねているのかもしれません。
以前であれば、自分専用のツールを作るには、相応の知識や技術が必要でした。しかし、生成AIという強力な味方がいる今は、ツールを自分で作るという選択肢が以前よりも身近になっています。
既存のツールに自分の働き方を合わせるのではなく、理想の働き方に合わせてツールを作る。
頭では理解していたつもりでしたが、ほくそんさんの発表を聞いて、「実際にそれをやると、こうなるのか」と具体的にイメージできました。
知識として知るのと、誰かが実践している姿を見るのとでは、やはり受け取る情報量が違いますね。
「生成AIを使わないと」と思うだけでは、なかなか始められない
LT会が終わったあとのアフターも、これまで以上に盛り上がりました。
便利だった使い方の話から、うまくいかなかった話、仕事への影響、これからできそうなことまで、話がなかなか尽きませんでした。
生成AIに関心がある人は多いと思います。
「これからは生成AIを使っていかないと」
「何か始めた方がよさそうだ」
そう思っていても、実際に何から試せばいいのかわからず、最初の一歩を踏み出せないことがあります。生成AIはできることが多すぎるからこそ、逆に入口がわかりづらいのかもしれません。
その点、OneStepには「とりあえず試してみよう」という空気があります。今回のようなLT会だけでなく、普段使っているMattermostでも、
「これを試したら便利だった」
「やってみたけれど、ここは微妙だった」
「こんな使い方もできそう」
といった情報共有が日常的に行われています。完成されたノウハウだけではなく、試している途中の話や、うまくいかなかった話も流れてきます。
だからこそ、それを見た人が「自分も少し試してみようかな」と思えるのだと思います。
いきなり自分一人で新しい使い方を考えるのは難しい。でも、身近な誰かが試しているのを見ると、最初の一歩を踏み出すハードルはぐっと下がります。
新しいものを試せる「環境」が、最初の一歩を生む
今回のAI LT会では、3人それぞれの生成AI活用法が紹介されました。
- 日々の行動や思考を記録する
- 仕事やプライベートの調べものに活用する
- 理想的な仕事環境を実現するためのツールを作る
使い方は違いますが、共通しているのは、生成AIを知識として眺めるだけではなく、実際に使っていることです。
新しい技術を活用するために必要なのは、詳しい知識だけではありません。
気軽に試せること。うまくいかなかった話も共有できること。そして、ほかの人の実践を見て「自分もやってみよう」と思えること。
そうした環境があるかどうかも、かなり大きいのだと思います。
生成AIの進化は速く、すべての情報を追いかけるのは現実的ではありません。だからこそ、一人で全部を理解しようとするよりも、それぞれが試したことを持ち寄る方が、結果として多くの可能性に触れられます。
OneStepには、新しいことを試し、その経験を気軽に共有できる環境があります。
今回のLT会を通じて、その価値を改めて実感しました。
僕自身も、ほかの人の使い方を参考にしながら、気になったものはまず小さく試してみたいと思います。
それでは。
チャイフ
