言葉の繭から舟を編む

苦手だった文章の世界に楽しさを見出した2023年。
https://media.one-step.cloud/?p=682
重厚な門を両手で少し開け、様子を伺いながら入っていった世界の入り口はアンティーク調のドアに変わった。
書くのも読むのも苦手だった私(@ayacya)は今、新たにZINEを執筆中。
「いつか一冊の本でZINEを自費出版してみたい」
遠い夢だと思っていたことが、叶えるためのチケットを握りしめていざ船を漕ぎだそうとしているのだ。
言葉の世界の地図
重厚な扉の先にあった文章の世界は始めは大きな図書館のように感じた。
様々な書物が高い棚の上まで並び、ぎっしりとある。最上段は梯子をかけて取る。
ブログを書く時、言葉の意味を調べて表現したい文脈に合っているか考える。頭の中は図書館で必要なジャンルの棚を見つけて調べたい分野の本を手に取り、戻す作業をしている。
慣れてしまえば楽なのだろうかと調べては書くを繰り返している。
「しっくりくる言葉」を探して言葉の世界を彷徨う。
彷徨うにしても地図があれば便利だろう。言葉の世界の地図とは、本を読むことでストックされた語彙力を自分だけの辞書に記したモノが地図となっていく。
読書家の人ほど沢山の言葉選びが洗礼されており、文章の構成が整えられ言葉遊びに長けている。
私は未だに自分のブログや文章を見返すのが苦手だ。もっと整えられないか手直ししたくなるから。
私の地図は近所を散歩できる程度のモノだが、好きな作家から派生させて文学の趣向を広げていこうと思う。
語彙力不足にジタバタしている時の気持ちはこちらの記事を読んでみてね。
https://note.com/ayacha55gohan/n/n08bb41280342
究極の言葉遊び
語彙力を高めようとジタバタしている時、好きな作家の本を読む。
「わたしを空腹にしないほうがいい」著者:くどうれいん
は安達茉莉子さんの本を買いに本屋・生活綴方に出向いた時、棚にあった背表紙と目が合った気がしたのだ。今思い返すとこの時、私の中の言葉の地図が広がった出来事だった。
1ページ目のエッセイを読んで「あ。仲間がいた」とくすりと笑った。
そう、わたしも空腹にしない方がいい類の人間なのだ。腹が減っては何もできぬ!!美味しいものを食べることに探求心がある方なら分かってくれると思う。
エッセイのタイトルは俳句でつけられており、限られた文字数の中にエッセイのエピソードを込められる言葉が選定されている。
くどうさんの世界観から言葉を紡いでつけられた俳句のタイトル。エッセイのどの部分をどの言葉で表現しているのだろう。想像しながら読む新たな楽しさを堪能している。
くどうれいんさんの本を読むたびに全てを言語化にせず、読み手の想像力にゆだねても良いんだと感じた。
この感覚をつかんだ時、大きな図書館を歩き回るイメージから小さな書斎部屋の本棚に変わった。今は文字の世界に入るときは木のアンティーク調のドアを開ける。
そういえば、文章と距離が縮まった瞬間のきっかけになった友達も「俳句を詠む」ようになったと言っていた。今度、どうして詠み始めたのか聞いてみよう。
次の世界へ
ZINEを読んだり文学フリマへ足を運んでみたりしていた2024年前期。
本を出版することに憧れを感じていたが、夢が遠すぎて他人が編んだ舟を眺めている状態でも楽しめていた。
もしも自分でZINEを本にして発行するなら・・・
梅しごと、やってみたい手しごと、山椒の実、キッチン用具、などなど台所から広がる生活を整えることを書き連ねてみたい。など自分の舟を設計していた。
文字を書き始めることへの腰が重いため、いつになるかは分からないな~
と思っていたら、俳句を詠む友達から複数人でZINEを作成し共同出版する企画を聞き、飛びつくように挙手した。
原稿の投稿も無事に完了したが、新たな執筆を開始している。
梅しごとの品を美味しく食べるために記録として残していたレシピにまつわる話をまとめたら面白いのでは!?と友達から発案と読みたい!の声を頂いたのだ。
1人1人に美味しい物の話をするのは楽しいが、レシピの紹介となると紙に印刷して布教した方が楽なのでは。と考えていたジャストタイミングに読みたい!のお声が私の迷いを吹き飛ばしてくれた。
2025年5月頃、出版できるように奮闘中。
どんな舟を編むのか自分でも楽しみだ。